イクラ
Confidentikura
salmon roe
katakana
由来
- 元言語
- ロシア語 (ru)
- 元の形
- ikra / икра
- 借用ルート
- ロシア語 → 北方・食品語として日本語へ
- 意味の変化
- 魚卵・キャビア類 → 主に鮭の卵
- 最古文献
- 1900
解説
イクラが寿司カウンターで生まれた言葉に見えるなら、意外にも先にあるのはロシア語です。軍艦巻きや丼で光るあのオレンジ色の卵は日本語でイクラですが、ふつう語源はロシア語 икра (ikra)、魚卵やキャビアを広く指す言葉だとされます。 日本語は外来語の子音の固まりをならし、ikra に母音を足して i-ku-ra にしました。
音はなめらかになり、意味は狭まりました。ロシア語では魚卵一般に近いのに対し、日本語の食の場面では、塩漬けや醤油漬けにした鮭・鱒のばらした卵を指すことが多いです。膜でつながったものなら筋子です。
メニュー目線の驚きもあります。ロシア語の「赤いキャビア」は krasnaya ikra、つまり鮭卵側で、「黒いキャビア」は chyornaya ikra、チョウザメ側です。日本人には一つの寿司ネタに見えても、元の語はもっと大きな魚卵の世界に住んでいます。
だから次にイクラが口の中で弾けたら、定番の寿司語も海を渡って来るのだと思い出してください。小さな日本語の一粒が、もっと寒い国境を越えていたのです。
参考文献
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